「80年代から90年代にかけて、東京の環状七号線沿いにはラーメン屋さんが沢山あってね。私は当時、背脂チャッチャ系と呼ばれた『土佐っ子』で働いてたんですよ」。そう語るのは店主の川口秋由さん。川口さんは青森県のむつ市に生まれ、28歳頃に「土佐っ子」に入社してラーメン作りを学んだんだ。当時は空前のラーメンブームで、多い時には1日に1000杯以上もラーメンが売れる人気店だったそう。39歳で板橋区に「じょっぱり」をオープンさせ、昨年11月に鴻巣市へと移転。30年以上も前にラーメンを東京で人気を呼んだ伝説の味に、川口さん流のアレンジを加えて提供しているんだ。
「じょっぱり」の人気メニューがこちらの「チャーシューメン1200円」。豚骨と鶏ガラを8時間ほど煮込んだ旨味の強いスープにたっぷりの背脂が浮かび、表面は見ての通り真っ白! 背脂の下に醤油ダレが沈んでいるから、最初に麺とスープをよ~く混ぜてから食べるのがポイントなんだよ。 川口さんがこだわっているのは、スープとの相性を考えて特注する中太麺。ツルツルっと啜れて、噛んだ時にモチッとした食感になるように工夫されているんだ。麺にスープがよく絡んで、口いっぱいにスープの風味が広がっていく~。
北海道味噌「紅一点」に、生姜やニンニクを混ぜた特製味噌ダレで作る「味噌ラーメン900円」。背脂の甘味と味噌が混ざると、とってもコク深い味わいになるんだよね~
行田市の精肉店から仕入れる国産豚の背脂。これがないと「じょっぱり」の味は始まらないわけ。背脂は甘味が強くて、クセのない味。注文時に多め・少なめを指定できるよ。
座敷席の前にド~ンと置かれた木彫りの熊にびっくり!
「チャッピーちゃんって言うんだ」と川口さんが教えてくれたよ。よく見ると結構かわいらしい顔をしているね。