「堀内製菓」が創業したのは明治20年(1887年)のこと。初代店主の堀内留三さんから三代にわたって、市内の商店や駅の売店などに向けて五家宝の卸販売をしていたんだ。太平洋戦争のときには空襲で店はすべて焼けてしまったんだけど、焼け跡から出てきた鉄くずなどで製菓道具を作ってなんとか店の営業を続けたそう。現在、四代目の店主を務める堀内伸浩さんは20歳のときから店を手伝い始め、10年の修業を経て30歳で店主になったんだ。
五家宝の材料は、もち米のおこし、水飴、そしてきな粉。水飴で固めたもち米のおこしをきな粉と水飴で練った皮にくるんでまずは太い棒を作るんだ。それを専用の板で手早く延ばしていって、直径が2cmくらいになったら完成。五家宝はしっかりした歯応えが主流だったんだけど、伸浩さんは「ふんわりとした食感にしたらもっとおいしくなるかも」と思い、水飴の水分量を研究し、現在の柔らか食感の五家宝を生み出したんだって。
「うちの店ができたときからの味だよ」と伸浩さんが出してくれたのが、創業以来ずっと変わらないきな粉味(874円・18個入り~)。上質な大豆から作ったきな粉をたっぷりとまとった定番だね。その隣にあるのは青大豆のきな粉で作るうぐいす味(982円・18個入り~)。両方食べたい人には二種合わせ(928円・18個入り~)がオススメだよ~。ほかにも、さくら味やココナッツ味、メープルナッツ味など、季節ごとの限定フレーバーも登場するんだ。
全長60cmの五家宝「末長く」は、出産祝いなど記念日の贈り物にピッタリ! この1本で通常の約20本分のボリュームなんだって。事前予約してから店に行ってね。
店に入って右奥の方を見ると、工房になっているんだ。お昼くらいまでなら伸浩さんが黙々と五家宝を作る姿が見られるよ。写真はきな粉と水飴を混ぜているところ。
伸浩さんの代になってから店頭販売を本格的に始めるにあたり、この店舗を作ったんだって。日当たりのいい明るい店内にはいろんな五家宝がずらりと並んでいるよ!