春は桜、夏はホテイアオイで埋め尽くされる水城公園。その敷地のしのぶ池のほとりに佇む「Vert Café(ヴェール カフェ)」は、平成27年まで使われていた大正11(1922)年開店の旧忍町信用組合の建物を、現在の地に移築・復元。平成30年9月にカフェとして生まれ変わったんだ。店名の「Vert」は、市内の中学生が応募したフランス語で緑という言葉が由来で、建物の外装や店内の天井は、竣工した当時を再現して新緑のようなもえぎ色にしてるんだよ。レトロな木造2階建ての洋館は、高い天井とおしゃれな木枠の大きな窓がとても印象的。外履きを脱いで一歩足を踏み入れると、ウッディな家具が配されていてどこか懐かしい気分を体験できるんだ。
カフェの立ち上げから運営に携わっている任意団体「行田レインボーネットワーク」の山岸さんがこだわったのは、行田だからこそできる子育て世代のママを支援するカフェ。「子供を連れて自分らしく働く」というコンセプトのもと、乳幼児や未就学児を持つ市内のママ約30人と連携を取りながら、ママ自身がスタッフとして活躍。メニューも女性目線を意識した健康志向の料理が提供されているんだ。行田在来の青大豆のおからで作るゼリーフライと、新鮮な地元野菜をピタパンに挟んで食べる「ゼリーフライピタサンド」858円や、行田産の古代米を使ったチキンカレー「行田古代米カレー」968円など、行田らしい食材で作る、男性でも満足できる食べごたえあるメニューがあるんだよ。
城西大学医療栄養学科の学生と、ママたちがレシピ考案して市内の洋菓子店「Kapua」が仕上げた、ここだけでしか食べられないデザートは絶品! 黒糖がたっぷり染み込んだスポンジに、市内の創業60年の豆腐店「かどや豆腐」が作る行田産の青大豆のざる豆腐と、マスカルポーネチーズを合わせたクリームがたっぷりのった「和てぃらみす」や、枝豆の風味が際立つ「行田ぷりん」各330円などと、「珈琲豆専門店まめや忍」がブレンドした「忍町コーヒー」550円や、「ルイボスティー」520円を合わせて一緒にお茶するのもおすすめ。月替りでケーキも登場するんだ。水城公園を散歩して、デザートでひと休みというのもありだね。
1階には広めのキッズスペース、2階にはオムツ替えもできる授乳室を完備。キッズスペースにはママたちが持ち寄ったおもちゃや本が置かれているよ。
1階のレジ横には地元のママたちが作ったハンドメイドのグッズも販売。髪飾りや足袋、ぞうりなど、女性らしいアイテムもずらり。ぜひチェックしてみて。
実はママたちは足袋の町・行田らしく足袋を着用。しかもそれぞれのお気に入りや、自分で作ったオリジナルの足袋など、バリエーションもたっぷり。