有名な忍城から徒歩2分ほどの場所で営業を続ける「かねつき堂」。昭和の初め頃から食べられてきたという行田名物ゼリーフライのほか、埼玉北部でおなじみのフライ、焼きそばなどを販売しているんだ。店名の由来は、お店の敷地に建てられたこの大きな鐘楼(しょうろう)から。平成9年の創業時、斜め向かいにある「忍東照宮」の鐘楼を取り壊すという話になったので、昔から地元の人に愛されてきた鐘楼をお店で引き取ることに。今ではすっかりお店のシンボルになっているね。
コロッケのような見た目のゼリーフライ(1人前2個200円)は、実はヘルシーフード。豆腐のおからをベースに、ジャガイモやネギ、ニンジンを混ぜ込んだものを植物油でサッと揚げていて、口当たりは意外にもあっさり。実はね、形が小判(昔のお金)に似ていることから最初は「銭フライ」と呼ばれていたのが、いつの間にか「ゼリーフライ」になったらしいんだ。その昔から行田の庶民のおやつとして親しまれてきて、赤ちゃんの離乳食にもぴったりなんだって。
薄く焼いた小麦粉の生地にネギや豚肉が入ったフライは、埼玉県北部地域でよく見るご当地グルメだよね。ここ行田では、昭和の初め頃に足袋屋さんで働く女性たちに人気のおやつとして定着し、今も市内に40軒以上の専門店があるほどなんだって。今回女将さんに作ってもらったのは、ボリューム満点のふらい焼きそば卵入り(小)500円。もっちりとした皮に箸を入れると、中には焼きそばがたっぷり! タレはソースか醤油から好きな方を選べるよ。
店内ではゼリーフライ&フライのゆるきゃら「ふらべぇ&こぜにちゃん」がデザインされたグッズを販売。ぬいぐるみやTシャツ、携帯ストラップなど種類もさまざま。みんなはどれが気になった?
豊臣軍が唯一落とせなかった忍城というエピソードにちなんで作られた“落ちない”お守り。デザインは全部で4種類。大切な試験を控えた人がまわりにいたらプレゼントしてあげてね。
店の前にはテラス席もあるから、お店の中が混雑していてもここで食事できるよ。気温がだんだん上がってくるこれからの季節、晴れた日は日向ぼっこしながらのんびりするのもいいね。