秩父鉄道の武州日野駅から徒歩20分ほどのところにある「鈴加園」があるのは秩父地方の荒川地区。山に囲まれた自然いっぱいの地域で、きのこやブルーベリー狩りができるんだ。お店は合掌造りという昔ながらの一軒家で、なんと自分の山の木を使って50年前に建てたんだって! 囲炉裏や土間に古時計など、レトロな雰囲気がいい感じ。秩父の昔ながらの暮らしを体験できる貴重な店。窓からは秩父の山々や荒川を見渡せてとっても気持ちがいいよ。
今回、食べたのは「猪鍋コース」(一人前3780円 ※2人前より注文可)。秩父谷で捕獲された猪肉と鈴加園で採れたきのこや野菜がたっぷり入った味噌仕立てのお鍋。きのこ汁やきのこめしもセットになっているんだ。猪肉は捕獲後すぐに処理するため臭みもなく、旨味が濃厚。豚肉に近い味がするよ。野菜やきのこは園内で採れたものを使っているので新鮮そのもの。野菜やきのこ本来が持つ力強い味にびっくり! 干ししいたけや昆布のダシも利いて、旨味たっぷりのおいしいお鍋だったよ。
しいたけには2種類の作り方があるのを知っているかな? 「菌床栽培」はおがくずに栄養を混ぜてしいたけを育てる方法で、現在、スーパーなどで売られているしいたけは、ほとんどがこの方法。短い時間で一度にたくさん作ることができるんだ。「原木栽培」は山林から切り出したコナラやクヌギ、カシの木などにしいたけの菌を植え付けて栽培する方法。自然に近い状態で栽培するシイタケは肉厚で味が濃厚! ここ鈴加園では「原木栽培」にこだわっているんだって。お店では囲炉裏で焼いた炭火焼き大しいたけの塩串焼き(324円)も食べられるよ。しいたけが苦手!っていうキミもぜひ食べてみて。しいたけのおいしさにきっとびっくりすると思うな!
猪鍋の味の決め手になっているのが自家製の米味噌。もち米を使った味噌はコクがあって猪肉にもよく合い、風味がとっても豊か。1kg800円でお土産用も販売しているよ。
行者にんにくは、アイヌネギ、ヒトピロなど色々な名前で呼ばれる栄養価の高い山菜。にんにくとかネギって名前がついているけどユリ科の植物なんだ。お店ではしょうゆ漬けにして焼肉のタレにしているよ。
お土産コーナーでは園内で採れた新鮮野菜やきのこを販売。他にも行者にんにくしょうゆ、ぶどう液など鈴加園で加工・製造したものをはじめ、秩父地方の名産品がたくさんあるからお土産いっぱい買っていってね!