お店ができたのは大正15年。もう90年以上やっているってすごいよね。店のご主人は石塚雅晴さん。おじいさんが始めた店をお父さんが引き継ぎ、さらに雅晴さんが引き継いだんだって。お店の創業と同じ年に生まれたお父さんも現役で、厨房を手伝っているよ。看板娘はお母さん。とてもあったかい「家族経営」の店なんだ。店の中には製麺機もあって本格的!「安心・安全なものを食べてもらいたい」という思いから、ラーメンやワンタンの皮もいちから手作りしているんだよ。
このお店の「カレーライス」(650円)は玉ねぎと小麦粉を炒めてからカレー粉を加える自家製ルウを、スープでのばす昔ながらの昭和スタイル。「ザ・ニッポンのカレー」っていう感じだね。ラーメンにも使うとんこつスープでルウを溶かしているから、中華屋さんならではの味に仕上がっているよ。ところで普段、みんなが食べるカレーよりも黄色いと思わない? これはカレー粉に含まれるターメリックというスパイスの色。白い小麦粉と合わせて作るカレーだから、より黄色く見えるんだね。
カレーもおいしかったけれど、相生軒名物といえば「カツライス」。カツは2種類あって「カツライス」(850円)はロース、「上カツライス」(950円)は内モモ肉を使っているよ。内モモ肉は脂身が少なくてあっさりとした味。高タンパク、低脂肪だからたくさん食べても安心だね。豚肉の筋を丁寧に取り除いているから、おはしでスッと切れちゃうほど柔らかいんだ。カツライスはご飯やスープもセットだけど、単品にもできるからカレーと一緒に頼んでカツカレーにしちゃうのもいいよね!
この店のカレーはエスビー食品のカレー粉をベースにしているんだ。家庭でも良く使われているから、赤い缶に見覚えのある人もいるんじゃないかな? 昔からあるカレー粉だから、きっとパパも「懐かしい!」って感じるかも。
メニューの最初に書いてある「舌代」は「しただい」、または「ぜつだい」って読むんだ。口で言う代わりに文字で書きました、っていう意味なんだって。昔は飲食店のお品書きによく書いてあったそうだよ。
お店では出前もしているよ。出前の時には「岡持ち」っていう道具を使うんだ。今は銀色のアルミ製のものが定番だけど、今でも品数の少ない注文が入った時にはこの木製の岡持ちを使うことがあるんだって。