皆野町が「俳句のまち」と呼ばれる理由。それは、金子兜太(とうた)さんという俳句の先生が小さい頃からこの町で育ったからなんだ。大正8年(1919)に小川町で生まれた金子先生は、医者をしていたお父さんの影響で俳句を始めた。学生時代も俳句にますますハマり、大学を出てからは日本銀行に就職。転勤で全国各地をまわりながら俳句をずっと続けていたんだ。定年後には大学教授などを務めあげ、平成12年(2000)には現代俳句協会の名誉会長に就任。98歳になった今も、現代俳句の世界では超有名な先生なんだよ。
町内には金子先生や俳句にとってもゆかりのあるスポットがあるんだ。 ここでは秩父音頭の誕生についても解説するよ!
皆野町には金子先生の俳句を彫った「句碑」があちこちに立てられている。もっとも大きな句碑がこれで、重さ2トン以上の秩父紫雲石でできているんだ
句碑は皆野駅のまわりに点在しているから、自然の風景を眺めながらお散歩がてらの句碑巡りが人気。駅前で自転車を借りてまわるのもオススメだよ。
秩父音頭を作詞したのは金子先生のお父さんで、俳人だった金子伊昔紅(いせきこう)。大正時代、一般公募した歌詞を交えて現代風の音頭を作ったんだ。
先月号でも紹介した「彩の国ふれあい牧場」では、毎年5月中旬から6月上旬にかけて「天空のポピー」というイベントが開かれるんだ。標高500mの高原の初夏を彩る美しいポピー。5haという広大な土地に約1500万本がぎっしりと咲くそのようすは、まるで真っ赤な花のじゅうたんが敷き詰められたよう。青空と赤いポピーの組み合わせは写真映えすること間違いなしだね!
秩父郡東秩父村大字坂本2949-1/0493-82-1500/中学生以上300円、小学生以下無料
秩父鉄道が南北に走る皆野町の中心地にある皆野町役場。町内にはぶどうの観光農園があるほか、役場から車で3分ほどの場所には「道の駅みなの」があり、とれたて野菜や手打ちうどんなどが販売されているよ。