大陸から日本に紙が伝来したのが610年のこと。槻川のきれいな水に注目した渡来人たちは、小川町周辺に紙すき技術を広めたんだ。奈良県にある正倉院の文書には、「774年に武蔵国から紙が納められた」と書かれていて、小川和紙の歴史は1300年ということになる。江戸時代になると、和紙は小川町の経済を支える産業になり、その頃は比企郡周辺に750軒もの紙すき屋があったんだって。長く受け継がれてきた小川和紙は、平成26年にユネスコの無形文化遺産に登録され、小川町が世界に誇る伝統工芸になったんだ。
街道が整備されはじめた江戸時代、小川町を東西に横断する国道254号には、毎月1と6のつく日に六斉市(ろくさいいち)が立つようになった。ここでは小川和紙をはじめ、絹織物や酒など、いろんな商品が売られていたんだ。和紙を求めて江戸からも沢山の人たちが訪れるようになり、町は一気に盛り上がった。秩父や比企では養蚕業も盛んで、町から南北に伸びる道を使って織物業が盛んな八王子方面に生糸が集められていた。群馬と小川町を結ぶこの道は当時「絹の道」と呼ばれるほどにぎわっていたみたい。
昔から和紙づくりを支えてきた槻川とその支流の兜川。嵐山や東松山町を流れる都幾川に合流する槻川に対し、兜川は小さな川と呼ばれていたことから小川という地名が生まれたんだって。
7/23(土)、24(日)の2日間、小川町の夏の風物詩「七夕まつり」が開催される。通りを埋め尽くす大きな七夕飾りは、小川和紙がふんだんに使われているんだ。
12月の第日曜日に開催されるマラソン大会。20kmを走るハーフから2kmまで設定され、小学1年生から参加できるんだ。応募要項は小川町HPをチェックしてね。
小川和紙と七夕まつりのイメージキャラクターは、天の川から舞い降りた天使。小川町が夢と希望にあふれた場所になることを願って活動を続けているんだ。
埼玉伝統工芸館内の和紙工房では、誰でも気軽に小川町伝統の和紙づくりを体験できるよ。工房スタッフによる原料や和紙の説明を事前に聞いて、いざ紙すきに挑戦! 専用の道具・漉桁(すげた)を使い、楮(こうぞ)という和紙の原料を溶かした水槽のなかの水をすくい上げること数回。うっすらとできた白い膜が和紙になるんだ。草花を自由にあしらったオリジナル和紙ができるので、お友だちやパパママとみんなで作ると楽しいかも。
ハガキ8枚セット:900円~
受付時間:9:30~15:00/月曜休み(祝日の場合は営業)
道の駅おがわまちの中にあり、小川和紙をはじめ埼玉県に古くから伝わる手工芸品などを展示している施設。有名な作家を招いての特別企画展や、さまざまな工芸品を販売するコーナーもあるんだ。
入館料は大人300円、中学生までは150円。