2012年 5月
特派員:清水 隆明
本因坊戦通信⑪きたろうさんの色紙プレゼント2012.05.16
俳優でタレントのきたろうさん(63)に取材してきました。
後日掲載予定の囲碁企画の一環です。今年4月から司会を務めるNHK教育テレビの「囲碁フォーカス」(毎週日曜日正午より放送)の収録の合間に、東京・渋谷のNHKで先週、お話を伺いました。
約40年前から囲碁を始めたというきたろうさん。
「お笑いでも、わかりやすいお笑いと、わかりにくいお笑いがあるでしょ。どちらかというと、僕は分かりづらいお笑いの方が好きなんですね。囲碁も、あいまいで理解できないところが好きなんです」
今は「碁敵(ごがたき)」の大学時代の友達と深夜、ご自宅でインターネットで楽しんでいるそうです。
「だから女房に怒られます。遊んでると思われて。今は仕事なのに」。つい、吹き出してしまいました。
番組では、吉原由香里さんから出される問題をリハーサルなしで解いているんだそうです。
「視聴者と一緒です。もう大変。怖いですよ~。見ている人に、あいつ下手だな~、どうしようもないな~、と思われるのも面白いんじゃないですか。僕ぐらいの実力の人は、相当、楽しいと思いますよ」
では、その実力は?
「言いたくないよ(笑)僕が初段を目指す番組なんだから、相当、弱いと思ってもらっていいですよ」
日本で初めて暦を作った棋士・安井算哲(岡田准一)を描いた映画「天地明察」にも、算哲の父、算知として出演されました。
「本因坊道悦(尾藤イサオ)との対局シーンでは、石の持ち方や打ち方での苦労はなかったね。だってすぐ分かるでしょ、素人かどうかは。尾藤さんはやったことがないから、笑っちゃいそうで大変だったよ。変なとこ(石を)置くから、そんなとこ置くなよっていう感じで(笑)」
とにかく楽しい取材で。逆に質問されてしまいました。
「ところで、囲碁はやるの?」
「それが、やりません」
「やらないの!? ダメだな~! 全然? 分からずにテレビ見てるの? それでも面白いって番組見てくれてるんならいいんだけど、最終的にはおぼえてくれないとなぁ」
ハイ、スイマセン……。
きたろうさんによると、吉原さんが言うには、子供への教え方は昔とは違うとか。
「この石や陣地を取るためにはどうするか、というところから教えるとダメなんだって。最後の勝負のついた形を見せて、こうやってこうだからこっちの勝ち、という教え方だと、意外と覚えやすいんだって」
映画と番組のPRです。
「おくりびとの滝田洋二監督で、京都で撮影しました。テーマは暦作りとラブストーリーですが、囲碁の歴史も分かりますし、絵がものすごく重厚ですから。絶対に見ていただきたいですね。囲碁フォーカスも、お笑いは絶対1カ所、作るようにしていますから」
期待しています!(天地明察は9月15日に公開予定です)
きたろうさんと言えば昨年、テレビ東京系で放送された女性K-POPグループ「KARA」の主演ドラマ「URAKARA」にも出演してましたよね。こぼれ話を聞いちゃいました。
「KARAはみんな、素直でいい子だよ~。ずっこけを教えてあげたんだけど、一生懸命、勉強してたよ」
なるほど、日本のバラエティー番組での活躍ぶりは、きたろうさんの指導もあったわけですね。
「番組の打ち上げ日に東日本大震災があって、中止になっちゃったんだよね。交流することができずに残念だったよ」
ここにも、大震災の影響があったんですね……。
忙しい合間を縫って、貴重な時間を取材にさいていただき、きたろうさん本当にありがとうございました。
きたろうさんのサイン色紙を抽選で1名にプレゼントいたします。はがきに住所、氏名、年齢、職業、電話番号、このホームページかブログへの一言を添えて、〒360・0041 熊谷市宮町2の122 第一宮町ビル5階 毎日新聞熊谷支局「きたろうさん色紙プレゼント」係へお送り下さい。締め切りは29日(必着)。当選は発送をもってかえさせていただきます。