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熊谷支局ブログ

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2011年 9月

特派員:清水 隆明

「和太鼓人口の8割が女性」2011.09.14

 和太鼓グループの東日本一を決める「太鼓祭inクレアこうのす 第5回東日本大会」(毎日新聞社、日本太鼓協会主催、諏訪工芸共催)が9月18日、鴻巣市文化センター・クレアこうのすで開催されます。ビデオ一次審査を通過した12団体が登場。迫力満点の音を会場いっぱいに響かせます。優勝と準優勝の2チームは、12月に熊谷市で開かれる日本一決定戦に出場します。協会代表理事で諏訪工芸社長の諏訪幸男さん(57)に、太鼓の魅力や大会の見どころを伺いました。

Q・太鼓との出合いは。
A・北本市石戸の生家の裏に、八雲神社があり、夏の祇園祭りになると、おはやしの太鼓の音が聞こえてくるんですよ。祭りでは出店のほかに、地区ごとの囃子連が演奏したり、大衆演劇を上演したりしてにぎわうんです。まだ娯楽が少なかった時代。とても楽しみでね。ものごころがついた時から、太鼓の音が聞こえるとワクワクして、高揚感を抑えられませんでした。
 
Q・太鼓の魅力とは。
A・縄文時代の昔から、和太鼓はこれから何かが始まるぞという情報伝達の手段でした。長野県のある地区では昭和の初めまで、時間を告げるのに使われたと聞いています。たたけば音の出るシンプルな楽器であり、機械をつかわないで一番大きな音の出せる楽器だと思うんです。もう、我々の生活の一部だったんですね。
 戦後からでしょうか、音楽として演奏されるようになり、人々に感動を与えてきました。複数の人でたたき、衣装をそろえたり、たたき方を工夫したりとビジュアル的な要素も強くなっていきました。和太鼓も進化しているんですね。だからでしょうか、現在、和太鼓人口のうち、8割が女性といっても過言ではないようですよ。
 
Q・太鼓祭はいつから始まったのですか。
A・日本太鼓協会が発足した2006年、各地の太鼓団体から全国的な規模で発表の場を作って欲しいという多くの要望を受けて始めました。海外からも含めて25団体が出場。会場に入りきれない人も含めて8000人が詰めかけました。2010年までは隔年で開催。年々参加団体が増えて盛り上がりを見せてきたため、今年から毎年開催とし、初めて東・西地区に分けて予選を実施しました。
 
Q・どんなイベントになるのでしょう。
A・一次のビデオ審査で、エントリーを希望した約30団体から12団体に絞りました。東日本大震災の影響でしょうか、東北地方からの申し込みが少なかったのは残念でした。12団体は持ち時間7分以内で自由曲を演奏し、日ごろのけいこの成果を披露します。
 大会の特筆すべき点は、審査は観客の投票によって行うということです。太鼓は大衆のものであるし、みなさんにも大会に参加してほしいからです。一般的には、しっかり音が出ているかとか、たたく振りがあっているかとかの基準が言われます。しかし、この大会では、みなさんが聞いて良かった、感動したという演奏を素直に選んでいただければいいんです。それだと、組織票が入るといった批判も聞きますが、今まで埼玉県で開催してきて、埼玉勢が優勝したことは一度もありません。また、観客の評価とプロの評価はあまりかけ離れてはいませんね。
 9月4日に愛知県豊田市で開かれた西日本大会は、どの団体もレベルの高い演奏を繰り広げました。東日本大会もどうぞご期待下さい。
 
※大会の問い合わせは日本太鼓協会 048・722・7722。写真は身振り手振りを交えて太鼓の面白さを語る諏訪さん。